非営利組織のマーケティングとマネジメント

先日、欧州で活動している非営利組織の方の話を聞いた。

環境分野の数百万人の会員を有する巨大組織だ。

この組織は、基本的に国の補助金、助成金には頼らないという姿勢を持っている。

収入は、会員からの会費が主たるものとなっている。

会員からの会費がなければ、すべての活動が停止してしまう。

そのために、マーケティングとマネジメントを非常に重視している。

組織では、常に会員の満足度を調査し、満足度の数値を1ポイントでも上げるために何をすべきか検討し、すぐに実行に移している。

また対象となる社会層を絞り込んで、無理な会員の拡大はしていない。

対象以外の人が会員となると、組織のミッション、主たる活動を実行するのに障害となるからだ。

一方、組織の存続を図るために、若い世代へ積極的にアプローチしている。

組織のシンボルカラーやロゴも若返らせている。

ピーター・ドラッカーは、「非営利組織こそマーケティングとマネジメントが必要だ」と述べていた。

組織が、行政などに依存しないで、自律的に活動していくためには、自らのマーケティングとマネジメントが必要だと改めて感じた。