起業家の目・・・「駐車禁止」の看板を売る
1970年代の始め。
子供が3人もいて、給料だけでは食べられない、「社長になりたい」と、ととりあえず会社を作った西川さん。さて何をしようかとフラフラと街を歩いた。
ある商店のシャッターに貼ってあった汚い手書きの「駐車お断り」という貼り紙を見た。
普通の人は、「汚い字だな」などと思って通り過ぎる・・・。
しかし、起業家の西川さんは次のように考えた。
1.「ここに貼り紙をしないといけないくらい車が停まるのか!」
↓
2.「困っているのは、この商店だけではないのでは?」
↓
3.「駐車禁止」の看板を売れば、かなり売れるのでは?
結果=「駐車禁止」の看板は、飛ぶように売れた。
その頃、ちょうど自動車が一挙に普及する時代だった。
西川さんの会社は、自動車そのものではなく「駐車」というものをビジネスにした。
看板販売から「パーキングメーター」販売、さらに時間貸駐車場「タイムズ」の展開へ。
現在の「パーク24」という会社だ(現在の社長は二代目)。
今日もどこかで、形を変えた「駐車禁止」の看板の需要が生まれている。
それを見つけるのが起業家というものだろう・・・。