「背水の陣」とは「後ろの橋を焼く」ということ
困った時には、普通は逃げたくなるが、
「逃げずに前へ行くしかない」
という場合もある。
覚悟を決めるのだ。
人間は弱いものであるから、逃げ道があれば、逃げたくなる。
そこで、「退路を断つ」ことが必要になる。
「背水の陣」だ。
この言葉のもととなっている故事が『史記列伝』にある。
漢の韓信は、趙と戦ったとき、
山の上の砦にいる兵たちを敢えて、
砦から出し、川を背にして
不利な立場にして戦わせた。
兵たちは川を背にして一歩も引けないので、
死に物狂いで戦い、趙の軍を打ち破った。
「背水の陣」で臨むことを、英語では、
”burn your birdges bihind you”
「自分の後ろの橋を焼け」 と表現する。
自ら火を放ち、橋を落とすのである。
常識では考えられないそんな行動が、前へ向かうという気迫を生みだす。
川に崩れ落ちる燃える橋の姿が、
前へ向かって突き進もうという覚悟を強くさせる…。
「背水の陣」の本当の意味は、「橋を焼け」という意味かもしれない。